島田雅彦とのわかれ

昔好きだった本を読み返している。
主に中学生の頃に没頭していた世界。

そのいくつかを自分が受け入れなくなったことに気がついて唖然とした。

その一つが島田雅彦。
手元にある本は「預言者の名前」と「未確認尾行物体」

断片的には面白いんだけど、どうも入り込めない。
とげとげした文章が痛々しくて辛い。
人を食ったような文章は繊細な内面に土足で踏み込まれない為の鎧。

反抗期。
青二才。
ただ、ただ、若かった。島田雅彦と私。

感傷的になってしまったけど、島田雅彦について的確な批評を見つけたので引用します。
http://www.i-nexus.org/gazette/cross/cross007.html
ここから。

<かつての青二才は結婚し、 子供を持ったただのオヤジになってしまった。刺激的な作品を発表することも 無く、趣味人としてメディアに登場し、「君たち馬鹿な大衆はこの程度の知識 でもありがたがるでしょう」といわんばかりの貧しい蘊蓄を語り、やたらいく つもの文学賞の選考委員を兼ねる文壇政治家となった。>

そうなんです。今の彼はいいお父ちゃんになってしまった。
自らの才能にはさっさと見切りをつけ、新聞で何の害もない連載を持てる大人になった。
世俗的な栄誉を求める人間くさい人。

立派、だと思う。非難はできない。
とんがってた仲間が良識ある社会人になった。
喜ばしいことだ。一抹の寂しさはあるけど。

私も、もう、とげとげしてるわけにもいかない。
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by antliondiary | 2005-07-23 09:32


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