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スターネット

ゴールデンウィーク中に益子のスターネットに行ってきました。
目的はこの椅子を見ることと
アダム・シルヴァーマンの個展

アダム・シルヴァーマンはずっと気になっていた作家さんです。
はじめて作品を雑誌で見たときに「ポテト!」って思いました。
「ポテト」というのはルーシー・リーの作品の中で
分厚くかかった釉薬がぽつぽつとクレーターのような質感を出している
ぽってりとした焼き物たちの愛称。
ぽってりしたフォルムとぽつぽつごつごつした質感がじゃがいものようだとか。
アダム・シルヴァーマンの作る作品も負けず劣らず釉薬ぽつぽつごつごつ。
荒々しいテクスチャーと繊細で大胆なフォルム。
気になります。気になります。
実際に見てみると、オープンエアーなギャラリーの影響もあってか
想像していたよりもずっと爽やかな印象。
すっとモノクロ写真で眺めていたためか、勝手に
「ルーシー・リーをマッチョにしたような作家」
って思っていたのだけど、
作品に多く使われていた水色も
端正なフォルムにねっとりとまとわりつくような釉薬の
火に半分以上の仕事を任せてしまったような潔さも
爽やかな印象でした。

アダム・シルヴァーマンを充分堪能した後、スターネットをぶらぶらしていたら
懐かしいような焼き物たちに会いました。
額賀章夫さんの個展もやっていたのです。
額賀さんの作品は私がよく行く「魯山」という食器屋さんでいつも扱っていて
時折そこで個展も開いていたのでとても馴染みのある作家さんです。
屋根裏部屋を改装したような、光の沢山入る白く明るいギャラリーで
いつも見ていたはずの額賀さんの作品がとても新鮮に感じられました。
魯山さんはコンクリ打ちっぱなしの内装に薄暗い照明、
時代を経た重みのあるがっしりとした、朽ちていきそうなセレクトをするお店です。
白くて明るいスターネットとは対極にあるような空間。
いかにも額賀さんらしい黒と白の縦のラインがいつもより軽快に感じられます。

置かれる空間によってものの見え方が随分と変わるのですね。
by antliondiary | 2007-05-08 21:38


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